また母親に当たってしまった

父親がパンツを着替えなくて困っている。家中に尿の臭いが漂っている。脱いで洗濯籠に入れるということができないらしい。ここ1ヵ月はずっと履いたまま。洗うのは母親なのに。やんわり脱ぐよう説得すると逆ギレする。それで今日とうとう俺が切れてしまった。というかそうでもしないともう永久に脱がないような感じだったから。これ以上臭いに我慢して生活するのは無理だ。

それで近所中に聞こえるぐらいの口論の末、ようやく着替えさせることに成功した。まあ最終的には俺が一方的に威圧してなんとか従わせたかたち。こうでもしないと絶対に着替えないから。彼はどんなにおかしなことでも通す。家族の言うことは絶対に聞かない。虚言、恫喝、暴力、長時間の罵倒、嘲笑などを駆使してこっちをコテンパンに潰して従わせてきたから。聞くとすれば自分よりも強い人間に無理やり従わされること。恐怖で相手を支配することしかできない人間は自分も恐怖でしか動かないのだろう。

しかし問題はここからだった。俺のイライラが止まらなかった。着替えさせることに成功しても全然嬉しくない。発狂しそうなほどイライラする。父親には何を話しても通じないのは分かっているし、顔も見たくないし、声も聴きたくないし、同じ空気も吸いたくない。それで母親に当たってしまった。今これを書いている時間は2時18分だが、さきほども1時間近く母親に説教、罵倒をしてしまった。その原因は非常に些細なことで、普通に考えてそこまで言うほどのことではなかったし、さらにまた過去にさかのぼって子供の頃にまでさかのぼって恨み辛みをぶつけてしまった。母親は辛そうな顔をしていた。定期的にこういう情けないバカげたことをしてしまう。