手術後3日目(複雑痔瘻の術後排便)

まず、消灯の際には、前回の教訓を活かし、痛み止めを先に飲んだ。すると眠気もきたので睡眠薬は飲まずそのまま寝た。1時半ごろ目が覚めた。痛み止めはまだ効いてるようだ。つまり単なるいつもの中途覚醒スマホを見てしまった。ここで睡眠薬を飲んだ。するとスマホを見ているのに眠気がきて寝ることができた。睡眠薬って便利だな。依存する人が沢山いるのもよくわかる。

 

日中は1日目2日目と同じく、多量の浸出液、術創の痛み(座る、咳をする、尿をする等でとくに痛む)など身体的な不快と不便は続いた。状態に慣れてはきてるが状態がマシになった実感はあまりない。

 

ただ、ひとつ違うのはこの日から絶食が終了し、食事が解禁されたこと。正直、排便が恐いので食事解禁されてもあんま嬉しくない。

 

すると、やはりというべきか、朝食後と昼食後に排便があった。絶食期間中は丸2日以上便がでないという俺史上あり得ないことを経験したのだが、結局頻便は治っていなかった模様。

ただし、夕食後だけは食べる前から気合いと精神力で「絶対に食後排便はしない」と唱え続けたので、なんとか排便せずに済んでいる。その理由はこの後にも書くが、夕食後はシャワー室の利用可能時刻が終了してるのだ。排便後はシャワーを浴びないととんでもないことになる。

複雑痔瘻の手術後(俺の場合)にトイレで排便すると大惨事になるのだ。いや、さすがに排便はトイレでするしかないんだけどさ、そのあとの処理としてシャワーが必要不可欠ということ。

まず糞をする瞬間は思っていたほど痛くはない。ちょっとは痛いけど変な体勢で寝返りうったときの方がまだ痛いぐらい。痛いというよりも「俺の肛門こんな弱々しかったけ」という感じかな。まあ括約筋温存で手術したから肛門には傷一つ付いてないんだけどさ。その代わり肛門の周りが穴ぼこだらけになってるのよ。具体的には深い大穴が3つある(看護師さん曰く)らしい。

で、問題なのは便をした後よ。ウォシュレットの最弱を当てるんだがどこに当てていいか分からない。肛門に当てればいいだろと言うが、その周囲には大穴が3つも空いている。そしてその大穴も清潔にしろとのこと。つまり大穴も最弱ウォシュレットで洗えと。

自分では肛門と大穴の位置が見えないので適当(テキトー)に当てることになるわけだが、水圧を最弱に設定しても痛そうなので、便器からケツを浮かしてやや前屈みの中腰姿勢でウォシュレットを浴びることになる。すると、ケツをつたって太ももの方にまで浸出液やウンコ汁がツーッと垂れてくる。床にも垂れる。便座にはべっとりと付く。赤と茶色の混じった悪臭を放つ液体がそこらじゅうに散乱する。そうこうしているうちにウォシュレットの水が大穴に直撃して激痛。最弱の水流をケツを浮かしてさらに"最弱のなかの弱"にしてもこれ。

あれだ、ウォシュレット水は範囲が狭すぎる。一点に集中している。こんなんで穴ぼこだらけの今の俺のケツを洗えるはずがない。

ということで、地獄絵図となったトイレを、垂れた浸出液とウンコ汁で糞血みどろになった半ケツを露にしながら、必死に掃除して、満を持してそのケツにオシメ&尿漏れパッドを履いて、シャワー室へと向かった。

ここで満室だったら詰んでいたな。幸いシャワー室は空いていて入ることができた。オシメと尿漏れパッドを脱ぐとやはり浸出液と糞が入り交じっていた。ウォシュレットでケツを清潔に洗うのは無理だろと悟った。そして温かいシャワーを腰あたりから当てて流水で洗い流すことにした。これでも少し痛いのだが温かさも手伝ってか耐えれないものではなかった。さらにウォシュレットの最弱よりもさらに弱い水圧にして直接下から肛門および肛門周囲にお湯を当ててみた。するとやはり大穴に当たるとジクッッ!っと痛んだ、肛門の右下にある大穴が一番ヤバい気がするな。なんだか目を背けてきた詳細な術創の見た目を知りたくなってきた。術後2日目のとき、看護師さんに術創の写真撮ってあげようかと言われたのだか怖くて断ったのが今更ながら後悔される。そして、温かいお湯の気持ち良さと地獄絵図だったケツが洗浄できた爽快感から、調子にのって、頭と体もきっちり洗ってシャワー室をあとにした。

 

しかし困ったもので、やはり肉汁(浸出液)の量が半端ないんだよな。

颯爽たる気分でシャワー室を後にしたのも束の間、新品に取り替えたオシメ&尿漏れパッドは5分後にはグチョグチョになっていた。

そもそも、普段(汚れがまだマシなときは)はオシメの尿取りパッドだけを替えるのだが、替えて1分でジュンジュワーになるんだよな。なんなら替えてる間にもケツをつたってツーッと流れてくる、床にポタポタ落ちる。これを書いている術後3日目の夜でこれ。

もうそろそろ退院が近付いてきているがこんなんでマトモに日常生活が送れる気がしない。