父親が育てている竹はもう放置するしかないか…

父親が俺にビビり始めてから生活が快適になったかというと全然そうはなっていない。

むかしは彼が傍若無人なことをすると俺も母もされるがままだった。なんせ会話にならなかった。しかし俺が40を手前にしてようやく対抗できるようになった。

とはいっても対等に話し合うというのではなく、俺がキレて怒鳴りつけて圧倒するといった感じだ。彼がやってきたことを今度はこちらがやっているだけという。

彼はもう暴言、暴力、威圧感において絶対に俺には叶わないので、こちらが本気になれば負けることはないと分かった。しかしそういったことをすると、こちらとしては罪悪感が湧いてくる。これまで何度かあったが何日もツラい精神状態が続く。ずっと尾を引く。

だから結局は“やはり父親とはコミュニケーションは取らない方がいい”となり、今は冷戦のような状態となっている。

だから今でも彼がオカシナコトをしても大抵は看過する。例えば、彼は母の植えた花などは勝手に間引く癖に、自分の植えた竹はやたらと根を広範囲に侵食させる。家の周囲いたるところにタケノコが生えてきており、コンクリートはヒビだらけで竹が突き破っている。玄関の階段なんかは今にも崩れ落ちそうだ。このまま放置を続けると家の基礎にも影響が出てきそうな気がする。心配だ。

なんでこんなことするのか不明だが、彼なりの拘りや趣向があるんだろうな。

では、これについて俺がブチ切れて止めさせて、竹を間引くことにすべきか?というと、そんなことをしたらやはり俺の罪悪感が酷くなるのだろう。というかそんなことをして、もし彼がストレスでおかしくなったら結局俺にも降りかかる。

じゃあもう、玄関の階段は崩れても仕方がないという結論になる。この結論に至るにはかなりの葛藤があった。というか今でも納得いっててない部分もある。俺も拘りが強いから。

しかしこれしかないんだよな。放置するという。多分。まあ家の基礎にまで影響がでるとしたら話が変わってくるが…

ちなみに、この竹の件はただの一例だ。こういった事項が他にも無数にある。彼も拘りが強いし、俺も拘りが強い。そして彼は会話が成立しない。だからどちらかが有無を言わさず一方的に意見を押し通すしかない。むかしは彼がそれをやっていた。俺はそれをやりたくない。だから冷戦になっている。

しかしあれだな、傍若無人になるか、なられるか、彼の人生におけるコミュニケーションはずっとそうだったのだろうな。

まあしかし、こんなことに悩まされ続けているのは、俺が親に依存してるってことでもあるんだろうな。あと、俺が人として弱すぎるというのもあるんだろうな。早く親離れ子離れしておけばもっと違ったのかもな。まあ今さらだわな。俺は歳食ってからの子だし一人っ子だし色々と難しかったりもする。