精神を病みやすい状態と病みにくい状態

ロシアによるウクライナ侵攻後、YouTubeでロシア人のインタビュー動画をよく見るようになった。そういうチャンネルがあるのだ。一応、以下にリンクを貼っておく。

参照:ロシア人にインタビューしてみた 1420

ちなみに国際問題について書くつもりはない。ここからは大方が国際問題とは関係のないことを書く。だから、これを読んでいる人はべつにリンクの動画は見なくていいと思う。

ところで、動画内ではよく、侵攻ついての是非やプーチン大統領への評価についての質問が、ロシア在住の一般的なロシア人に向けて投げかけられている。それに対して、「政治については興味がない」とか「もっと他のこと(政治以外のこと)を考えたい」とか、答える人が結構いる。

そういった動画のコメント欄には、プーチンに怯えているのだろうとか、洗脳されているのかもとか、自国が犯罪的行為をしているのに無責任だとか、書かれてたりする。

それを見て俺も、まあ確かにそうだなと思ったりする。あるいは、ロシアの恐怖政治はやはり恐ろしいなとか、ロシア人が立ち上がってくれればいいのにとか、無責任に思ったりする。

しかしあれだ、ロシア在住の一般的なロシア人で、政治について考えないようにしているという人は、非常に正常な精神の持ち主なんだろうな、と思ったりもする。

考えても考えなくても変えようがない、つまりどちらでも同じことなので、考えないようにする。これは非常に合理的なんだよな。健康なメンタルの持ち主において、ごく当たり前の反応なんだよな。

昔なにかで聞いたことがある、自己啓発的な本だったかな?「人間は実現不可能なことは考えることができない」みたいな言説。あれは、たしかポジティブな意味合いだったと思うのだが、よくよく考えてみれば、ポジティブとかネガティブとか関係なくごく当たり前の脳の働きなんだろうな、とふと思った。考えたところで変えれないことは考えない方がいい、精神的なエネルギーを無駄に消費するだけ、だから考えに至ることすらない、という。

考えても考えなくても変えようがないから考えない、もっというと、考えていないということは認識すらしていない状態ともいえる。つまり、解決不可能な問題や実現不可能な願望を排除できている状態、ということ。これはある意味“諦めている”ともいえるかもしれない。まあいずれにせよ、このような心的処理ができていれば、ストレスも溜まらないだろう。

そして、逆にこのような心的処理ができない人間はストレスが無限に溜まり続けるともいえる。

 

以上から、

精神を病みやすい状態(その1)

  • 解決不可能な問題を抱えている
  • 実現不可能な願望を持っている

精神を病みにくい状態(その1)

  • 解決不可能な問題を認識していない又は諦めている
  • 実現不可能な願望を認識していない又は諦めている

となるわけだ。

 

あと、余談だが、

精神を病みやすい状態(その2)

  • 解決可能な問題を抱えているが解決にむけた努力をしていない
  • 実現可能な願望を持っているが実現にむけた努力をしていない

精神を病みにくい状態(その2)

  • 解決可能な問題を認識していて現在進行形で解決に向けた努力をしている
  • 実現可能な願望を認識していて現在進行形で実現に向けた努力をしている

というのもあるな。

 

まあ一言でいうと、諦めることも努力することもできない状態が続くと人間は精神を病む、となるわけだ。

なんだ、こんな簡単な当たり前のことを書くためだけにロシア人のインタビュー動画という関係のない話から導入して、だらだら長々と書いたのか、万が一にでもここまで読んでしまった人ご苦労様だな。申し訳ない。ここまで読むだけでも3分ぐらいはかかっただろうに。人様の時間を3分も奪ったと考えると、わりと罪深いな。まあ、ちょっと罪深い、程度か。たかだか3分ぐらいだし。まあいずれにせよ、ここまで読んでくれた人、引きこもりの戯言を聞いていただいてありがとうございました。