部活動強制加入によって精神障害にならずに済んだのかもしれない

高校のとき家に帰るといつも父親が居た。彼はいつも臭かった。彼は会社をクビになっていた。俺はいつも彼にビクビクしていた。

学校にいる時も授業中も彼のことを思い出しては一人でイラついていた。授業が全く頭に入らず自分の頭がどんどん悪くなっていってるような気がしてそれについてもイラついていた。つまり二重にイラついてた。イライラが増大していった。

しかしあれだ、放課後に部活で校庭を走り回っている間だけはそのことを忘れていた。

部活は強制加入だった。

俺は人から怒られやすい性質なのか顧問にもよく怒られていて、見せしめの様に皆の前で殴られたりもしていた。20発ぐらい連続でビンタをくらったりしてた。

しかしそれでも部活をしていて良かったと思う。あれをしていなかったら俺は高校のときに精神病になっていたと思う。

また、俺はクラスに馴染めていないことがあった。休み時間は机に伏せて寝たふりをして、昼休みになると教室から居なくなる、そういう奴がクラスに一人ぐらい居ただろう?高二のとき、俺はそんな感じだった。

しかし俺の場合、昼休みになると教室から居なくなっていたことについては、決して便所飯を食いに行っていたわけではない。部活の友達のいる別のクラスに行ってたのだ。

もし部活をしていなかったら、そんな居場所すらなく毎日のように昼休みに便所に隠れる羽目になっていたかもしれない。

部活には、

  • 強制的に人と関わる必要がある
  • 強制的に運動習慣がつく

という二つの機能がある。これは大きい。まあ文化部の場合は前者の一つだけだが、それでも十分大きい。

この二つはストレスにもなるが精神的な救済にもなる。つまり、ストレスの方が大きいと部活が原因で精神を病んでしまう場合もあるのだろうが、逆に部活のおかげで精神を病まずに済む場合もあるという。

なんでこんな話をしているのかというと、さっきTwitterでこういうのが流れてきたので。

まあ、人によるんだろうな。部活が原因で精神的に病んで学生生活が上手くいかなくなる人もいれば、部活が精神的な救済となり家庭や人間関係など諸々の問題にも耐えれたという人もいるのだろう。

どっちの人が多いかは社会実験として両方を試してみないと分からないだろうな。部活をしなくてもいい風潮の社会と、部活をして当たり前の風潮の社会、両方を試してどっちの方が精神的におかしくなる学生が多くなるか。

ちなみに、少なくとも俺は後者だったんじゃないかなと。まあこれも部活をしていなかったバージョンの俺を試してみないと実際のところは分からないのだが、それはできないので想像するしかない。

例えば、俺みたいな怠け者で積極性のない性格の人間は、きっかけがないと自分から挑戦的な決断はできにくい。だからもし部活が強制加入でなければ、部活をしなくてもいい風潮で自主性にのみ委ねられるのなら、俺は何もしない、つまり帰宅部になっていた可能性が高かったのでは。

そしたら前半に書いた、家庭でのストレスやクラスに馴染めなかったときの逃げ場がなくなり、ましてや運動の習慣も形成されず、本格的に精神を病んでいた気がするんだよな。もしかしたら引きこもりになっていたかもしれない。

しかしまあ結局、俺の内面にこびり付いた怠け者で積極性のない性格はずっと同じで、この歳になっても治せてなくて、結局今引きこもりになってしまってるので、まあ問題が先送りにされただけで遅かれ早かれどちらにせよ俺は社会からはみ出ることになってたことには変わりないのかもしれんが。

ああ、そう考えると、むしろもし部活をしていなければ早めに大きな問題が発生していて、その時点ではまだ若くてリカバリーが効いて、それを教訓にその後の人生をもっとうまく歩めてたかもしれない、とも考えられるか。

じゃあ部活をしてなかった方がよかったのかもしれんな(どっちやねん)

いやしかし、10代で精神を病んでいたら、そこから今日まで引きこもりになっていたという最悪のケースも考えられるので、そこも一概には分からないな。

結局どっちが良かったのか分からなくなってきたな。

結論出ず!