前回の日雇いのとき洗い場をやったんだが、持参した上履きだと非常に滑ったんだよな。それを見かねた先方の担当者(以下、料理長)が耐滑スリッパを貸してくれたんだよな。料理長は非常に優しい人で非常に助かった。
で、明日と明後日、同じ日雇い現場で働くことが決まっているのだが、同じように耐滑スリッパを借りるのも気が引けるということで、今日キッチンシューズを購入した。その経緯を書く。
まず遡ること一昨日、ホームセンター1軒と、靴専門店1軒と、作業着などを販売してる店2軒の、計4軒をまわったんだよな。しかしまあ、俺の足は非常にデカくて、入る靴はなかなかなくて、それでもまあ一応、靴専門店と作業着などを販売してる店の一方(以下、ワークマン)に、それぞれ28cmで価格も2000円強という手ごろな(俺にとっては手ごろではないが)キッチンシューズがあったので、どちらで買おうかななどと悩んでいた。ただまあ、それぞれ試履をしたのだが、どちらも少しきついんだよな。
ちなみにこの段階では、まだ明日と明後日に働くことは決まっていなかった。だから一昨日はとりあえず保留して、それぞれの店を後にした。試履したのに申し訳ないなあと思いつつ。まあ、試履して買わなかったことについて「すみません」と言ったら、店員のおっちゃんが笑顔で「ぜんぜんいいですよ(*^-^*)」と言ってくれた靴専門店のほうで買おうかな、などと漠然と考えてはいたが。
そして今日、明日と明後日の決定の通知がきた。それでさっそく買いに行くことにしたわけだ。
ただし、一昨日よりも薄めのソックスを持参して、これなら入るかも?とか考え、もう一度、靴専門店とワークマンでそれぞれ試履して決めることにした。まあ、また試履しにきたのかよ…とか思われそうで非常に気は引けるのだが、完璧主義というか、やはり最善を選択したいという、ある種の強迫観念のようなものがあって、勇気を出して再度それぞれで試履して判断することにした。
まず、靴専門店に行った。一昨日と同じ店員のおっちゃんがいた。相変わらずいい人で快く試履させてくれた。ずっと親切な対応だった。申し訳なく思い、何度もすみませんねえとか言いながら履いた。しかしまあ、やはり俺の足にはきつかった。靴下を薄いものに変えてもダメか。断腸の思いで「やはりちょっときついので、もう一軒近くのお店にある靴を試してみて、もしこちらの方が良かったら(きつさがマシだったら)また戻ってきます」と言い残して店を後にした。
急いでワークマンに向かった。ワークマンの店員は一昨日試履して買わなかったとき少し嫌そうな顔をしたので、俺は緊張をほぐし勇気を出すため、車のなかで発声練習をしながら向かった。
しかしまあ、奇遇というか、驚いたことになんと、ワークマンは閉まっていた。定休日らしい。なるほど、もうこれは運命だろう。明日はあいてるらしいが、明日は日雇い当日、バタバタするのも面倒だ、そこまでして吟味する必要はない、これはもう靴専門店で買えということだな、と思いワークマンの駐車場を後にした。
そして再び靴専門店に向かった。あの店員のおっちゃん喜んでくれるかな、などと独りよがりな期待をしつつ。
店に到着すると、事情を汲み取ってかすぐ店員のおっちゃんが近づいてきた。俺は「お店閉まってたので、もうここで買うことにします」と言った。「え、お店があいてる日に履いてから判断しなくて大丈夫ですか?」と言われた。たしかにそうだな。しかし俺は「もういいかなと思って(笑)」とか意味不明なことを言った。おっちゃんは苦笑いをしていた。普通に、明日必要なので、と言うべきだったな。そのまますぐに購入して、店を後にした。
あれだな、なんか靴専門店には都合3回行ったわけだが、最初優しかった店員のおっちゃんは回を重ねるごとに、何なんだこいつは…、という表情に推移していったように思う。そして最後、購入するときに訝し気な顔になっていた。普通、購入するときが一番和やかな顔になるはずなのに。
だいたいこんな感じのことが多い。最初すごく優しい人がどんどん訝し気になっていく現象。学校でも仕事でもよくあった。あんな優しかった人の顔がどんどん曇っていく。俺の無能さや変さがバレていき、そのようになっていくのだろう。あとは、俺自身が優しく対応されると緊張するというのもあるかもしれない。こんなに優しくしてくれたんだから期待に応えないと、と空回りする。かえって緊張して変な対応をしてしまうという。まああれだ、よくある思春期の性欲だけは一丁前の童貞少年が好きな異性に対してテンパって変な対応してしまうみたいなあれだ。
てか、あれだな、そもそもキッチンシューズを買う必要あったのか?って話でもあるんだよな。薄々感じてたんだけどさ。そもそもここから変な気もする。「前回貸していただいたスリッパを貸してもらえますか?」と聞けばいいだけでは。そうすりゃ日給3800円ほどの日雇いに2000円以上する靴を買うとかいうバカげたことをせずに済むだろう。これは、無能だからせめてちょっとでも相手に良く思われたい、といった気持ちによるものだろう。前回持ってなかったキッチンシューズをわざわざ購入して持参すればよく思われるのでは、と。しかしまあ、こういうのは往々にして空回りしてたりするんだよな。べつにまた耐滑スリッパ借りたところで悪く思われるわけではないし、わざわざ購入して持参したきつめのキッチンシューズを履いて足が痛くなって仕事の能率がさがってそれでポカをしたらどうすんだっていう。むしろ逆効果だろっていう。嫌われちまうだろっていう。
ここで昨日、自分で書いた以下のポストを思い出した。
あと、コミュニケーションにおいても同じで、無意味なところに気を遣いすぎて、それは相手への配慮や好感を得れる効果にはなっておらず、いっぽうで肝心な配慮は見落としていて、「なんか変な奴」という評価になってしまう。本当は好かれたいし評価されたいが空回り。
— つこんぽ (@ponkotuafi) July 22, 2024
コミュ障なくせに経験を積んでサンプルを集めてこなかった人間の代償かね。