散文

アイドルを応援するってのはいいな。終わりがあるのが分かってるのがいい。

過去AKB48前田敦子乃木坂46のヲタクをしていた。すべてのコンテンツをチェックしていた。一瞬だけラジオ番組にでるとか、そいういう小さいものもすべて。もう誰にも負けないぐらい知識をもっていたかった。とうぜんライブや握手会にも足しげく参加するようになった。

しかしまあ嘘のように追いかけなくなった。まあ今でも当時の推しなどがテレビに出ていると、頑張ってるなあ、懐かしいなあとか思いながら見るのだが、こちらから情報をチェックしてすべてを把握していないと気が済まなかったあの頃は嘘のようだ。

そう考えると、時間と金をかけてアイドルを追いかけるというのは虚無だなと思ったりもする。成長を見守りたい、認知されたい、直接会って話してみたい、そのようにエスカレートしていったとせよ、親子や恋人、あるいや友人、といったふうな永続的に続くような関係性には決してなることはない。

だがそれがいい

というか親子や恋人、友人だって永続的に続くとは限らない。永続的に続くなんて思いこむのは執着にすぎず、その考えは、互いを束縛し、停滞しかねない。

その点アイドルはいい。なんせ初めからそこに期待や執着をしなくてもいいのだから。だからこそ今を楽しみたいと思える。そのようなふるまいができる。将来に期待するのではなく今の関係性を楽しむ。そこに全力を注げる。いつか終わるとわかっているから今を必死に楽しもうと思える。これはまるで人生みたいだな。あっぱれだ。