勉強はしてほしいけどコミュ力はあまり付けてほしくない

母の元同僚の娘さんが不登校だったらしく今は引きこもりらしい。

しかし母は「あの子は漫画を描いていて立派だ、あの子は大丈夫だと思う」と言った。

俺は「なぜ他人の子はそうやって持ち上げ、自分の子(俺)のことダメな子、このままじゃヤバいヤバいとばかり言うくせに」と言った。

すると母は「何言ってるの?うちほど自由にさせてやってる親なんていないわ」と言った。

確かに、今は本当にヤバくて、これだけヤバい状態なのに、親は何も言ってこなくなった。

だから俺は「今はそうだけど、昔の話だよ」と言った。

すると母は「昔もウチはヨソよりも優しかった、ヨソの方がよっぽど厳しかった」と言った。

俺は「クラスのみんな持ってる携帯電話を自分だけ持てなかったし、複数人で遊んでると俺だけ早く帰らないと行けなかったし」と言った。

母は「それはお金が無かったからでしょ!」と言った。

俺は違うと思った。

確かにウチは貧乏だった。

けど、俺は誰よりも早くから塾に行っていたし、それ以外にも習い事をしていた。週5でどこかしら金のかかるとこに行っていた。

高校になると教師にバイトを進められたが、父は「そんなもんする必要ない!」と言った。

そして高校3年の頃にはクラスのほぼ全員が携帯電話をもっていたが、俺だけ持っていなかった。当時、一度そのことを母に言おうとしたが、「まさか携帯なんかほしいの?」と言われ、俺はそれ以上はなにも言えなかった。

矛盾が多い。

貧乏なのは仕方がない。貧乏だけど親のおかげで衣食住がありこの年まで生きることができたわけだし。

だが嘘をつかないでほしいと思ったのだ。

誰よりも早く塾に行き、習い事もたくさん行かされていたのに、携帯を持つことや、バイトすることは許されなかった、という矛盾。

貧乏云々の前に考え方がヨソと違ったのだと思われる。

うちの親にとって携帯を持つこともバイトをすることも不良扱いだったのかもしれない。あるいはそれによって子が自分の管轄から外れる気がして嫌だったのだろう。

つまりは過干渉だった。

 

Twitterには精神疾患とか社会不適合を売りにしているインフルエンサーが多くいる。そういった人たちは親がハイスペックエリートで過干渉だったケースが多いようだ。

しかし多くの引きこもりの場合、親が貧乏でかつ過干渉だったというケースの方が多いのではなかろうか。

 

ちなみに、これが俺が引きこもりになった原因の全てだとは思っていない、主原因は他のところにあるのかもしれない、今さら親を責めたいわけでもない、ひとつの要素としてふと思ったので書いた、と自己弁護しておく。